呼吸器専門の医師に診察してもらって根本的な治療を開始したのが症状の改善の転機となりました。【aさんの場合】
気がつけば、喘息と診断されていた。
私がぜんそくになったのは14歳のときです。
風邪をひいたのち肺炎や気管支炎などを繰り返し、気付けばかかりつけのお医者さんにぜんそくと診断されていました。
しかし肺炎がおさまると特に目立った症状もなく、本当にぜんそくなんだろうか?と思うことさえありました。
みなさんそうだと思いますが、自分の体以外を使って呼吸なんてしたことありませんから、自分がどれだけ呼吸しづらかったり苦しいのかわからないんですよね。
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(管理人から、コメント)
これ、分かります。私の場合、周りから見て、明らかにゼーゼーと喘鳴が起こっている状態なのに、医師の診察のときに「しんどくないです。」って言ってましたから。
たしかに、しんどいんですが、いつもよりましとか、症状が軽いっていう状態だと、喘息患者からすれば「しんどくない」とか「平気です。」みたいな感じにな言ってしまう人もいると思うんですよね。
我慢しすぎるのも、考えものです・・・。喘息患者の人には我慢づよい人が多いのかも?我慢しすぎずに、適切な治療を受けることが大事なんだろうと思います。いわゆるQOLを保つっていう考えですね。
なるべく快適に呼吸ができる状態を多くすることで、生活の満足度(いろいろと楽しめるとか、普通に遊べるとか、人生の充実度とか)を上げるようにしたいですよね。
明らかに苦しいはずなのに、いつもより症状が軽いからと自分に言い聞かせて、適切な治療を受けずに我慢する。
そして、日々、喘息の症状があるから家で休んでばかりとか、ちょっと運動したり、歩いたりしたら、途中で休憩したりとか、おもいっきり友達と遊べないとかっていう生活を続けていると、
後年、もっとちゃんと治療をして、なるべく普通に呼吸できる状態が多くなっていれば、もっと楽しい人生だったかも・・・なんて、後悔しかねないことになってしまいますからね。
その後も風邪をひけば咳が目立つ、アレルギーがでたら少し発作のような感じになり、そんな感じで何年も過ごしていました。
喫煙者でした。原因不明の嘔吐が続いた。
しかしぜんそくと診断されてから13年、いつのまにか私はタバコも吸うようになっていました。意外とぜんそく持ちの喫煙者って多いんですよね。
そんなとき、急に咳き込んだり喉がぎゅーっとなって、いきなり嘔吐してしまうことが多くなりました。
胃腸炎や食あたりかと思ったのですが、特に心当たりもないし、胃の不快感や吐き気はないのです。喉の奥に指をいきなり突っ込まれ、その反射で吐いてしまうような感覚でした。
そんな状態では困るので、近所の病院や少し離れた大きな病院までいろいろ行きましたが、風邪薬やお腹の薬を出されるだけでなんだか根本的に解決しないもやもやした診察が続きました。
あなたの喘息を、根本的に治療しますと言ってもらえた。
そんなとき、地元に呼吸器専門の新しい病院ができたと聞き、試しに行ってみることにしました。
その病院の待合室でもやはりいきなり喉がぎゅっとなって、急いでトイレに行きまた吐いてしまったり、精神的にもそろそろ限界だったと思います。
私の診察の順番がきて、お医者さんに症状を伝えると、なんとすぐに理解してくれたのです。気持ち悪くないんだよね。反射で吐いてしまうんだよね、と。
ものすごく救われた気持ちになりました。お医者さんの話によると、それもぜんそくの発作の一種なんだそうです。
今までの病院では、呼吸が苦しいときは気管支を広げる薬を数日間処方され、おさまれば放置というかたちでした。誰も根本的にぜんそくを治療しようとはしてくれませんでした。
でもそのお医者さんは、今呼吸しにくいでしょう?治療できますよ。治ったらもっと呼吸しやすくなりますよ。と言ってくださいました。
もちろん禁煙も勧められ、一発でタバコをやめました。私のこのぜんそくを、根本から治療しようとおっしゃってくださったのです。
その日からアレルギーを抑える薬や、吸入の薬を処方してもらい、ぜんそく発作時の正しい対処の仕方を初めて教わりました。
そしてなんと、その日から嘔吐するような発作が一度もでなくなりました。なんて生きやすい世の中なんだろう、なんて大げさなことを思っていたりしました。
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(管理人からコメント)
「なんて生きやすい世の中なんだろう。」この言葉が、私には、実感として、すごくよく分かります。喘息が、ほぼ完治して普通に呼吸ができるようになると、ほんと、そういう気持ちになるんですよね。
「普通に呼吸ができる。」そのことが、どれだけ幸せな気分を味わわせてくれるか、喘息の症状がでなくなると、そういうことが実感できます。
ほぼ完治してから、だいぶ経つ私は、今では、普通に呼吸できることが当たり前となっていて、もはや、それだけのことで幸せな気分にはならなくなっています。
ですが、たとえば、上り坂を昇るときや階段を昇るとき、(昔、喘息だったときは、まともに昇ることができなかったな…)なんて、ふと思い出すことがあります。途中で休憩したりしてたと思います。
上り坂を歩いていても、まったく息苦しさがないどころか、むしろ、その上がり坂を歩くっていう負荷が心地いいぐらいで、どこまでも歩いて行けそうなんて思うこともあるんですよね。
呼吸器専門の医師の診察を受けてみることが大切だと思いました。
現在も治療中です。
私の周りだけだったのかもしれませんが、そんなに重症でないぜんそく患者の場合、積極的に根本から治療をしようと提案してくれるお医者様は少ないです。
いつも今のこのつらい症状だけがおさまればいい、とたくさんの気管支拡張剤を処方されたりしていました。1度の服薬のタイミングで、薬を11錠飲んでいたこともあります。
でも、風邪や症状がおちつけばまたぜんそくのことは忘れて普段の生活にもどってしまうのです。根本的に治療中の今、呼吸が苦しいと感じることが本当に少なくなったと感じています。
息が苦しくて眠れない夜なんかもありましたが、今ではほとんどありません。
横になると咳が出てしまうので、枕やクッションを積み上げて土下座するような格好で睡眠を取っていた時期もありましたが、今ではそんな生活が嘘のようです。
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(管理人からコメント)
喘息患者にみられる「起坐呼吸」という状態ですね。身体を横にして寝ている状態より、座った姿勢のほうが呼吸しやすいんです。
私も昔は、あぐらをかいて座った状態で、手を膝のあたりぐらいに置いて身体の支えとして、布団をかぶって、息苦しいのを耐えていましたね。
やはり一度、呼吸器専門のお医者さんに相談して、根本的な治療について話し合うのがとても大切なんだと感じました。
13年間、私はこんなもんだろうと生きてきましたが、もっと快適な生活があるんだということを知ることができて本当によかったです。
(管理人から)
aさん、体験談をお寄せいただき、ありがとうございました。
生きやすいということや、横になるより体を起こしての呼吸(起坐呼吸)のほうが楽ということなど、共感できるところが多くある文章でした。
治療継続中ということなので、このまま治療を続けていき、喘息のことを忘れるぐらいになるといいですよね。
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